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塗装下地処理とは

いかに優れた塗料、塗装技術をもっていても、金属のもつ宿命的な欠陥である“さび易いこと”と“塗膜にとり、よい足掛りがない事”の改良を行なわれなければ、塗料の重大使命である防錆性と美装性を長期に保存し、又期待する事は不可能なことである。

すなわち、金属面の改良『金属面の洗浄化から下地処理を施す一連の処理プロセス、総称して金属の塗装下地処理といわれている』こそ重要な役目。

下地処理の目的

  1. 金属表面の汚れ、異物を除去すること。
  2. 金属の錆易い性質を化学的に改良する事。

    塗装下地用皮膜処理の種類

    対象金属

     ・皮膜タイプ

     鉄

          リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸カルシウム

     亜鉛

          リン酸亜鉛、クロメート

     アルミ

          リン酸亜鉛、リン酸クロム、クロメート、ノンクロメート

 

リン酸亜鉛皮膜処理

処理工程

工程

工程名

目的

スプレー法

浸漬法

標準

除錆有

脱脂

被処理物表面の油、ゴミ、ホコリ等の除去、前処理の基本

水洗

脱脂剤の洗い流し

酸洗

黒皮、黄さび、赤さび等の除去

   

水洗

脱錆剤の洗い流し

   

水洗

被処理物洗浄

   

表面調整

リン酸塩皮膜の結晶を緻密化

 

皮膜化成

リン酸塩皮膜を化成する

水洗

皮膜化成剤の洗い流し

9-1

水洗

化成皮膜面の洗浄

9-2

水洗

水道水のかけ流し、9にもどす。ブリスター防止

(○)

(○)

10

純水洗

ブリスター防止、EDの場合は槽への雑イオン混入防止

(○)

(○)

11

水切乾燥

熱風乾燥

注1.10の純水は必要不可欠ではないが、品質の安定等から好ましい工程である。ED塗装には必須。

  • スプレー法の場合、酸洗工程を入れる事は環境面より得策ではない。
  • 浸漬法の9-210は設備的に可能であればスプレーで行なう場合もある。

1.脱脂

    Ⅰ.脱脂とは…防錆油やプレス成形時に塗布されるプレス油などの油脂性物質を除去する。

    Ⅱ.脱脂の種類

    a.アルカリ脱脂・・・アルカリビルダー(苛性ソーダ)+界面活性剤

    b.エマルション脱脂・・・溶剤+界面活性剤

    c.溶剤脱脂・・・トリクレン、パークレンなど


6.表面調整

    Ⅰ.表面調整とは…次工程での皮膜化成性を高め、微細かつ緻密で良質な皮膜結晶が得られるようにする事

    Ⅱ.表面調整剤の構成

    a.チタン化合物

    b.リン酸ソーダ

    Ⅲ.表面調整剤の役目

    a.活性点(陰極面積)の増加により均一かつ微細なリン酸亜鉛皮膜を形成する。

    b.鉄表面を微アルカリにするとのにより、化成工程前での発錆防止

7.化成とは…不溶性のリン酸塩皮膜を生成することにより、塗装後の防錆性、及び塗膜の密着性を向上させる。


リン酸鉄皮膜

①リン酸鉄皮膜とは

   NaH2PO4

   またはんH4H2PO4を主成分とした溶液で処理することにより鉄鋼表面に均一な非結晶質皮膜(リン酸鉄皮膜)を形成し塗装性能を向上させる。

②リン酸亜鉛皮膜との比較

比較項目

リン酸鉄皮膜

リン酸亜鉛皮膜

塗膜耐食性

塗膜密着性

コスト

安い 高い

スラッジ

少ない 多い

脱脂兼用可

脱脂兼用困難

 

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